九紫火星の方位への旅は喧嘩の元になる?
九星気学の9つの星のうち、九紫火星というのは
唯一「火」の性質を持つ星です。
「燃え盛る火のように情熱的な星」と言われ、
良くも悪くも激しい性質を持っていることで知られています。
象意として「争い」や「離別」があるので、大切な人と一緒に旅行する際には
たとえ吉方位であっても九紫火星が回座する方位は選ばないほうが良い。
そんな話もよく耳にします。
絆を強めるはずの旅行で喧嘩別れをしてしまっては意味がありませんからね・・・。
家族関係を修復したいという目的で旅行に出かけたのに、
九紫火星の作用で台無しになった!というケースも考えられます。
しかし、ものは考えようです。
喧嘩をすることは悪いことなのでしょうか?
お互いに言いたいことを言い合うことも時には大切なこと。
それが家族ともなれば、かえって絆を強める結果にもなり得ます。
喧嘩をした時は確かに嫌な雰囲気になるかもしれませんが、
長い目で見れば、本音を言い合えずに気持ちを隠し合っている仮面家族より
ずっと信頼関係の強い家族になれると思いませんか?
一件、マイナスに作用するようでいて、
実はそれがプラスに転ずることがある。
そこが、九紫火星の祐気効果の面白いところでもあります。
実際、九紫火星の象意の中には、「離合」というキーワードがあります。
離れることと、合わさること。離れたものがまた一つになる・・・。
喧嘩をしたことで、かえって家族関係が強固になる。
そんな家族が理想的ですね!
ただし、九紫火星を吉方位にとった場合の祐気効果は、
生かすも殺すも自分次第。
「離」の作用ばかりが強く出て、「合」を引き出せない方もいますので
結局は「吉方位のパワーを建設的な方向に生かすぞ!」
という本人の心構えも大事だということですね。
南西か、北東か。
一般的に、家内安泰には南西の吉方位が良いと考えられています。
なぜなら、南西は、五黄中宮の定位盤で「二黒土星」の定位だから。
二黒土星は大地のエネルギーにあふれた星であり、
様々なものを「育てる」「育む」という働きを持っています。
また、家庭運とも非常に関わりの強い星。
社会生活の基盤となる家庭をしっかり安定させて仕事に集中したい!
穏やかな家庭を守ってくれるような女性と結婚したい!
という時は、二黒土星の定位である南西の吉方位を取ると良いでしょう。
ただ、八白土星にも「家族」という象意があり、
家族関係を良くしてくれる作用があると言われています。
「変化」を司る星でもありますから、
「冷却していた家族関係を良い方向に変えていきたい」
という場合は、八白土星を吉方位で取るようにしましょう。
八白土星の定位である北東が吉方位になっている時に
北東に祐気取りに出かける、もしくは
八白土星が回座している吉方位を目指しましょう。
理想的なのは、八白土星が北東に回座しており、
なおかつ北東が自分にとって吉方位になっている時です。
吉方位を生かすも殺すも自分次第
筆者は、思春期の頃から母親と馬が合わなくなりました。
おせっかい過ぎるところや、噂話が大好きなところなどに、
同じ女性として嫌悪感を抱くようになったのです。
今になって思えば、幼い頃、仕事を優先して
子育てを祖母や保育園に丸投げしていたことも
私の中では「許せないこと」だったのかもしれません。
そんなもやもやした気持ちを抱えつつも、
表面上は仲の良い親子を演じてきましたが、
自分が親になったことで色々と思うところもあり、
「母と本音で語り合いたい」「子供の頃に感じていた寂しさをぶつけたい」
という気持ちが大きくなっていったのです。
そこで、喧嘩になるのは覚悟の上で、
九紫火星の吉方位へ母と泊りがけの温泉旅行に出かけました。
女二人が本音を語り始めると、当然のことながら場の空気はヒートアップし、
しまいには母が泣き出す始末。
1日目の夜は予想通り険悪な雰囲気になってしまったのですが、
それによってお互いの心の灰汁が抜けたような感じで、
2日目には過去について冷静に話し合えるようになっていました。
今とは違って、育児休暇が短かったこと。
次男・次女夫婦だったために、本当に経済的な余裕がなかったこと。
今と比べると子供を保育園に入れるためのハードルがずっと低かったこと。
実家から離れた地で、孤立無援の育児をしている娘を尊敬していること。
母は、今まで語ることがなかった本音をストレートに伝えてくれました。
人は自分が受けた子育ての方法を無意識に再現して育児をすると言われますが、
実母と正面から向き合うことができたおかげで、
出産後ずっと抱えていた気持ちのモヤモヤが少し晴れたような気がしました。
このように、家族関係に関して必ずしもポジティブな象意を持っていない吉方位でも、
自分の考え方や捉え方次第で祐気効果を自分のものにすることができます。
「運勢は自分で変えていける」という九星気学の根っこにある考え方を、
身をもって体験した出来事でした。
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