古来より伝わる九星気学の基礎と占い方

生まれた時から“個性”はある

人の性格は、成育環境や関わる人々との関係の中で形成される。
そのように思っている方も多いことでしょう。
実際に、筆者も子供を持つまではそう思っていました。

 

確かに、人は「人の間」で育っていくもの。
置かれた環境と人格形成の過程には密接な関係があります。
そこを否定するつもりはありません。

 

しかし、それだけでは説明がつかない部分もあります。
同じような性格の両親に、同じような環境下で育てられたとしても、
兄弟の間には性格の違いが生じますよね。

 

同じように育てても、夜泣きする子もいれば全くしない子もいますし、
イヤイヤ期で親を手こずらせる子もいれば
全くイヤイヤ期がなかったという子もいます。

 

よく笑う子もいれば、常に仏頂面の子もいますし、
言葉が早い子もいれば、なかなかしゃべらない子もいます。

 

10か月の段階で歩き始める子もいれば、
2歳になっても歩き方がおぼつかない子もいますよね。
これらは、(医学上、なんらかの「発達障がい」があるケースを除外すれば)
その子の個性です。

 

よく、公共の場で泣きわめく子供を見て、
「あれば親の子育ての仕方に問題があるからだ」
と指摘する人がいますが、
一度でも子育てを経験したことがある方ならば
それだけで片づけられる問題ではないことは
実感していらっしゃるのではないでしょうか?

どう接するのが正解なのか?

子育てに躓いた時、まず大切なことは、

 

「どんなに小さな子供でも、人にはそれぞれ個性があるのだ」

 

と、認めて受け入れることです。

 

子供の問題行動の全てを自分の子育ての仕方に結び付けて考えることは
いたずらに自分の中の不安をあおり、それによって
かえって子供への接し方が厳しくなったり
ぎこちなくなったりする原因になりがち。

 

子育てにおいて、親が自分を責めることは、
必ずしもプラスには作用しません。

 

自分なりに精いっぱい子育てをしているという自負があるのであれば、
外野に何を言われても、そこまで深く思い悩む必要はないでしょう。

 

よく言われるように、子育てに正解はありません。
教育評論家として広く世に知られている人でも、
自分の子育てに関してはうまくいかないことばかりだったりしますし、
保育士だからといって子育てに100%の自信を持っているというのも危険です。

 

子育てが成功しているのかどうか。

 

それは親や周りが決めることではなく、子供自身が決めること。

 

その子が人生の終わりを迎える瞬間まで、
ハッキリとした答えは出ないものなのかもしれません。

 

しかし、現実問題として、世の親たちは
「この子はどう育てるのが良いんだろう?」
「こういう個性を持った子供には、どういう風に接すれば良いの?」
という悩みを抱えて育児をしているわけですよね。

 

将来的にはどうなるのかわからないけれど、
とにかく今日という日を、この子と一緒に楽しく、心地よく過ごしたい。
今日を楽しく乗り越えられたら、次の日も、その次の日も・・・。
その積み重ねが親子の絆を築いていくものでしょうし、
日々の行動の積み重ねでしか「愛」は表現できないのではないでしょうか。

 

では、どうすればお互いに心地よい関係を築けるのか。
まずは、子供の“個性”を知る意味でも、
九星気学の性格分析を参考にしてみましょう。

 

九星気学の九星には、それぞれ持って生まれた性質があります。
そこに、お子さんへの接し方のヒントがあるのかもしれません。

持って生まれた“星”の影響

例えば私自身は、本命星が四緑木星。
月命星は六白金星です。

 

30歳を過ぎた今でこそ、四緑木星の性質が強く表れて、
周りとの協調性を非常に気にする人間になりましたが、
子供の頃は自分の中のこだわりに強く固執するほうでした。
何よりも自分のペースを乱されることが嫌いで、
集団行動が非常に苦手な子供だったのです。

 

両親は、そんな私を心配して、
とにかく「外に出そう」と努めていたようでした。
ですから、無理に公園や習い事に連れ出されたものです。
幼いながらも、それが苦痛で仕方なかったことをよく覚えています。

 

もし、両親に九星気学の知識があり、
「この子はこういう性質があるから、集団に馴染めないのは仕方がないのだ」
と認めて受け入れてくれていたら、
私の幼少時代の記憶はもっと楽しいものになっていたかもしれません。

 

そんなに無理に社会性を身に着けようとしなくても、
時間と共に子供は変わっていきます。
子育てでつまずいた時は、一度、
「こうあるべき」という理想を取っ払ってしまうことが必要なのかもしれません。

 

お子さんの九星を割り出し、まずはその性質をおさらいしてみましょう。
そして、自分は無理な要求をしているのではないか?
個性を否定するような接し方をしているのではないか?
と自問自答してみることも必要ですよ。